起業したいけどアイデアが出ない人は、売上をどう上げていくのかという戦略的側面から考えると、ビジネスの方向性が出てきます。
サラリーマンをしていると会社の商材は販売していますが、自分でいざ何かを売ろうとした時に参考になりません。
数百万、数千万円の商材と、自分で起業してあつかう商材は距離があり過ぎます。
もちろん、システムなどの開発販売で起業していこうとするのであれば、そこそこの単価を狙えるのかもしれませんが、もしそうした商材を持っていないのであれば、自分でアイデアを出さないといけません。
アイデア出しの簡単な方法として、売上構造から考えてみるといいでしょう。
売上の構造から起業アイデアを考える
起業のアイデアを出す時に、何も指標を持たずに考えていても、ポッと良いアイデアは浮かびません。
何かの基準なり決めごとをフックとして、それに対して関連させたり、あるいはトレードオフと考えたり、またそのトレードオフを解消させたりと考えるとアイデアは出たりします。
ここでは売上をひとつの指標として考えてみましょう。
売上を100万円上げる事を目標として、アフィリエイトや自分で作った商品の場合でシミュレーションしていきます。
アフィリエイトの場合
アフィリエイトは、いろんな商品があります。
物販やサービスの申込みで、報酬もさまざまです。
無料見積もり申込みで100円や500円、1000円などの報酬となってきます。
物販は、販売価格の5%や30%、あるいは固定の報酬で3000円などがあります。
仮に100万円を月に売り上げたい場合、単価を1000円と考えてみましょう。
100万円/1000円=1000本の販売・申込みが必要。
1000本の販売・申込みに必要なサイトへの最低アクセスは、月1000アクセス、1日34アクセスとなります。
成約率を10%と考えると、1日34本成約(申込み)させるには、1日340アクセス(34アクセス/10%)必要となります。
1つのサイトだけでアフィリエイトをするとは限らないので、複数サイトを運営する事を前提としますが、それでも2サイトで170アクセス(1サイト)必要となります。
売上を上げる戦略
アフィリエイトで売上を上げるには、以下の2つの戦略があります。
1.アクセスが集まるサイトを作る。
2.小さいアクセスでもいいからとにかくたくさん作る。
キーワードを意識しながら、サイトを量産していかないと報酬はなかなか発生しません。
もちろん、購買に結びつく濃いキーワードもあって、狙い通りに上位表示できた場合、1日10アクセスでも成約率は30%など珍しくはありません。
今はアフィリエイトサイトがかなり作られていて、狙ったキーワードで上位を狙うのは難しい状況です。
また、これだけウェブサイトが増えている中で、普通のアフィリエイトサイトで1日200アクセス、300アクセスを集めるのは至難の業です。
そうなると、サイト量産をしないといけません。
売れるかどうか分からないアフィリエイトサイトを10個、20個と作っていくのは非常に大変です。
自分の商品の場合
自分の商品をコンテンツ化して販売した場合を考えてみましょう。
商品単価を35万円とすると、1ヶ月100万円の売上は3人に販売すれば達成です。
自分のオリジナル商品であるコンテンツは、今まで培ってきた知識・経験・スキルをまとめる事で完成します。
もちろん、ニーズに合わせて商品を作り上げていかなければなりませんが、足りない知識やスキルは後からでも身に付ける事ができます。
むしろ、目標がはっきりしているため、情報を集めて、勉強していくと短期間で商品に必要な知識やスキルを身に付ける事も可能です。
では具体的に売上の戦略を見ていきましょう。
売上を上げる戦略
自分のコンテンツを販売するには、以下のものが必要です。
1.オウンドメディアを作る。
2.ランディングページからメルマガ登録へ誘導する。
3.メルマガを発行してセールスしていく。
月に100万円の売上を達成するには、35万円の商品である場合、3人に売る必要があります。
3人に売る成約率を30%と仮定すると、10人(3人/30%)の濃い見込み客が必要となります。
10人の濃い見込み客を集めるためには、メールマガジンで無料勉強会や相談会などを募集し、その応募率を10%と仮定すると100人(10人/10%)のメールマガジン読者が必要となります。
毎月100人の読者を集めれば、月100万円は達成できる事になります。
この読者100人登録は、オウンドメディアにアクセスを集めて、メールマガジン登録用のランディングページにアクセスを流していきます。
100人の登録は、1日3人から4人程度で達成できます。
メールマガジン登録率が10%と仮定すると、1日30人がメールマガジンのランディングページにアクセスすれば、4人程度が登録されます。
こうして考えると、オウンドメディアを育てて自分の商品を販売していく方が、アフィリエイトよりもアクセスが少なくても達成できる可能性があります。
単価が安いよりは、高い方が圧倒的にビジネスは楽になります。
アイデアを形にする
アイデアは何かの基準を設定しないと、なかなか出てきません。
天から啓示があればいいのかもしれませんが、自分の場合は啓示があったためしがありません。
アイデア出しが終わったら、次は少しでもいいので形にしてみましょう。
アイデアを形にして、需要調査をする場合は、Udemyやストアカなどで試しに販売してみると良いです。
オウンドメディアの構築には時間がかかるので、こうしたプラットフォームは活用する価値はあります。
売ってみないと分からない
実際、何が売れるのかは、お客さんに聞いてみないと分からないのです。
もちろん、聞いても正しい答えは出てくるか分かりません。
お客さんも自分が何が必要なのか、すぐに答えられる人は少ないからです。
とはいえ、リサーチを行うと、意外にもこんなモノが必要とされているんだな、というの見えてきます。
商品の完成率は最初から100%を目指すのではなく、まずは60%完成したところから、試しに販売してみるのが起業の近道です。
お客さんのニーズに合わせて、残りの40%を仕上げていくようにすると、スピード起業できます。
まとめ
起業したいけどアイデアがない人は、売上構造から起業アイデアを考えてみましょう。
アフィリエイトの場合は報酬単価が低いので、量をこなさなければなりません。
自分の商品の場合は、単価を高くする事も可能なので少ない販売量でも大きな売上が望めます。
起業のアイデアが出てきたら、少しでも形にしてチャレンジする事が大切です。
販売してみないと、そのアイデアがいいのか悪いのかが分からないからです。