業務改善だったり、自社の問題解決のために、コンサルタントを入れて問題の洗い出しと解決策の検討をするのは、第三者の目がないと状況が客観視できないからです。
そういう意味であれば、コンサルタントに依頼をするのは、非常に有効です。
ただ、役に立たないコンサルタントも中にはいるとは思います。
役に立たない理由と、役に立つコンサルタントの特徴は以下の通りです。
コンサルタントが役に立たない理由
コンサルタントが役に立たないのは、以下の理由によるものです。
- 1.問題の分析に客観性が乏しい
- 2.組織の動きまで分析していない
- 3.組織を問題解決に向かわせる事ができない
問題の分析に客観性が乏しい
これについてはそもそもコンサルタントの資質の問題です。
表面上の分析はできても、客観性が乏しいと説得力がなくなります。
クライアントの立場から言えば、組織を問題解決に向かわせなくてはなりませんから、説得力を持たせられるかどうかの客観的な根拠はなくてはならない要素です。
組織の動きまで分析していない
組織のどこに問題があるのか、あるいは、どういった動きが全体としてないのか、というところも分析対象です。
なぜなら、問題解決は個人で解決しても、結果が出ないからです。
組織全体としての問題ととらえて、各スタッフが問題解決に何が必要かを自覚して、それぞれの改善策を実施しなくてはなりません。
組織を問題解決に向かせる事ができない
上述と関連しますが、組織全体に問題を共有して、問題解決策についても共通の行動目標としなくては、組織は問題解決に動きません。
問題の所在、問題の性質、問題の解決策、これらはコンサルタントとして当たり前の分析成果ですが、クライアントが望むのは問題解決です。
誰が解決するのかは、もちろんそのクライアントと関連する人たちです。
行動に結びつけられない
コンサルタントが役に立たないと言われてしまうのは、支払った金額に対して成果が追いついてないからです。
もちろん、そもそも使えないと思われてしまっていることもあるかもしれません。
問題の分析は、業務を分解する能力がある人であれば、だいたいできます。
MBAでも各種フレームワークを使って、分析スキルを身に付けますから、訓練をつけている人であれば問題分析は得意です。
でも、クライアントが求めているのは、問題解決です。
解決する事が目的なので、誰が解決するのかを考えれば、組織を解決に向かわせなくてはなりません。
役に立つコンサルタントというのは、クライアントのスタッフに行動を促す事ができる能力があると判断できます。
行動を促すには、命令ではなく、各自の納得感から来る解決したいという気持ちがないと難しいです。
そういった意味ではコーチング手法を使った問題解決ができるコンサルタントが、役に立つコンサルタントと言えます。
コーチングの手法を持つコンサルタント
コーチングとは、問題や課題、あるいは目標を自覚させる技術です。
問題、課題、目標の自覚があって初めて、それに向かう行動する気持ちが湧き上がってきます。
問題分析と解決策だけを提示する業務のコンサルタントは本来そこまで必要ないのかもしれません。
とはいえ、現場に入って一緒に解題・問題の発見、解決の提示をするのであれば、おのずと解決する行動を引き起こす事も求められるのではないでしょうか?
クライアントが改善行動する
そうはいっても、改善行動するのはクライアントです。
コーチングは万能ではないので、当事者が本当に問題と課題の自覚をして、それをどうしても解決したいと強く思わないと行動には結びつきません。
強く思わせる事をしていくのがコーチングですから、行動をするかどうかの成果は、最終的にはクライアントの責任です。
問題解決に一致団結する雰囲気を作れるか?
会社にいれば、部門でいろんな会議があると思います。
自分の例ですが、目標に関する会議ではこんなことを経験しました。
問題解決のために行動目標を話しあいましたが、その場はほとんどのスタッフが内容に納得するも、なかなか改善については個別に動いてくれませんでした。
事務における申込受付業務でのミス低減が目標ですが、そのための行動はほとんどのスタッフが待ちの姿勢でした。
つまり、誰かが解決策を提示してくれるだろう、という気持ちで行動がありませんでした。
そのため、自由にアイデアを出して、失敗しても責めないし、出されたアイデアに合理性があれば少しでも採用するように雰囲気を作りました。
その結果、今までアイデアが出てこなかったのが、少しずつアイデアが出るようになって、改善に結びつきました。
これが問題が大きい場合であれば、行動を促すためには現場の雰囲気を変える事がどれだけ大切か、が分かりました。
個人でコンサル起業で必要なスキル
個人でコンサル業をメインに起業をする場合は、こうしたコーチングのスキルもしっかりと考慮してビジネスを組み立てるとビジネスが発展しやすいです。