起業準備をしていて、副業で十分目処が立てばそのままスムーズに脱サラすることは可能ですよね。
とはいえ、リストラや早期退職が目の前にあって、起業準備がまだ始まっていない状態であれば、会社を辞めてから起業する上で、アルバイトも視野に入るのではないでしょうか?
そのアルバイトは、起業する上で、ありなのか、なしなのか、を考えてみましょう。
アルバイトはダメなのか?
起業に向けて、自分の想いや理想があって、ミッションを決めてお客さんに自分の商品を届けようとする準備が、会社員時代に出来る人と出来ない人がいます。
出来ないから悪いというわけではなく、出来ないのは、例えばリストラでいきなり職を失ったり、早期退職の発表がいきなりだったり、という事情もあるでしょう。
50歳前後であれば、会社でのポジションも先が見えてくるし、そろそろ自分の好きな生き方をしたいなということで、起業をぼんやり考えている人は、意外に多いはずです。
ただ、いきなり起業といっても、準備に数ヶ月かかることは普通だと思います。
最初から自分のポジションが決まっていて、売る商品も決まっていて、なおかつ販売手段を持っている人はほぼいません。
会社員時代からの副業でコツコツやっていても、それなりに時間がかかることだし、ましてや先月まで起業をぼんやり考えていたけど今月決断した人が全てを持ちえているのはほぼないでしょう。
そうなると、退職金や貯金をあてにして、起業を進めることになります。
退職金は早期退職であれば、ある程度の割り増しはあるでしょう。
それをあてにして、起業するのは投資という観点から言えばありです。
ただ、そうは言っても、いきなり起業で翌月にキャッシュが入ることなんてありませんから、生活費が同じように支出されます。
起業するということは、定期収入が当面絶たれた上で、自分でキャッシュを稼ぐ行為です。
生活費で普段通りのお金が出ていきますから、起業のための事業投資以外にもお金はかかることになります。
であるならば、自分の事業が安定するまでは、なるべく出費を抑えて、精神的にも余裕を持って起業に取り組みたいところです。
そう考えると、起業したからといってアルバイトが悪いことなんてありません。
ファーストキャッシュを得るまでに、生活はしなくてはいけませんから、その糊口をしのぐ上でも、プライドをかなぐり捨ててアルバイトはしてもなんら問題ないと考えます。
アルバイトをする必要がある理由とは?
起業して一日中家にいても、やることなんてさしてありません。
もちろん、オウンドメディアであるブログ記事を充実させることも必要だし、メルマガを発信したり、動画をアップすることも必要です。
ただ、どれも初期のマーケティング段階では、キャッシュにすぐに繋がりません。
ある一定以上の記事量なり動画投稿数になって初めて、徐々にアクセスが集まり出します。
また、広告を打ってアクセスを集めることは、ビジネスを立上げ当初からブーストさせる上で、とても大切なマーケティング手段ですが、これとてお金がじゃぶじゃぶ出ていきます。
しっかり広告からのアクセスをすくい上げる仕組みを作っていかないと、瞬く間に資金は溶けます。
そう考えると、生活費や広告費・事業コストの半分や80%程度をアルバイトで賄っていくことは以下の理由でありです。
理由その1 生活の安定させるため
家族を養う必要があるのであれば、生活の安定は欠かせないでしょう。
自分の夢のために家族が貧乏になっていくのは、これってとても観ていてつらいことです。
生活の安定があって初めて、精神的にも余裕が出てきます。
お金がない状態というのは、想像以上に脳にダメージを与えます。
実際、鬱病の主な原因は、人間関係などもありますが、金銭問題もまたメジャーな原因となっています。
お金がなければ、家族関係もこじれてくるし、夫婦関係も破綻しかねません。
奥さんや旦那さんが起業に理解を示してくれたとしても、経済的な覚悟を以て話しをしなければ、途端にドリームキラーとなって起業を全力で止めにかかるでしょう。
生活費を担保するというのは、考えている以上にとても大切なことです。
この点は起業をする上で、絶対に外してはいけないポイントです。
理由その2 心の余裕を持つため
お金がなくなってくると、心の余裕がなくなって、鬱病になりえます。
また、思考も狭まってくるため、投資詐欺に引っかかったり、ビジネスノウハウを高額で買ったりすることもあります。
心の余裕がなければ、そもそもお客さんのために仕事なんか出来ません。
常にお金を得ることが先行したら、お客さんもベネフィットが感じられずに商品を買わなくなります。
心に余裕がなければ、そもそもお客さんの求めているものを見て、それを自分の商品で改善できる、解決できるという提案が、相手の立場で出来なくなります。
心の余裕を持つというのは、想像以上にビジネスの成功に結びついています。
理由その3 視野を狭めないため
心の余裕がなくなってくれば、当然、視野が狭まってきます。
お金がなくなってくると、思考が徐々にネガティブになって、自分はダメなヤツなんだ、という気持ちになります。
仮にアルバイトで生活費の80%程度を稼げれば、多少の心の余裕は出てきます。
貯金があと6ヶ月で、5ヶ月で、4ヶ月で尽きる、という恐怖感味わったことありますか?
この恐怖感、想像以上に恐怖ですよ。
お金がなくなるってのは、人の思考力を奪い、そして人を追い込んでいきます。
そうならないためにも、アルバイトで少しでも生活費を担保していくのは、とても重要なことだと考えます。
経済的な不安が起業では一番大きい
プライドというのは、実に面倒で、そして自分を追い込みます。
起業したんだから、自分のビジネスで食べていくんだ、というのは気概として必要ですが、そもそもキャッシュを生まない間は、生産性のない人間なのです。
起業をすると言っても、お金がまだ稼げないのであれば、恥ずかしがることなくアルバイトをして糊口をしのいでもいいんです。
経済的な不安を払拭できれば、ビジネスに集中できます。
お金は想像以上に大切です。
定期収入が途切れた瞬間、それを実感します。
起業は準備が必要です。
準備期間にキャッシュが発生することはあまりありません。
事業収入が安定するまでの間、プライドなんてかなぐり捨てて、アルバイトしたっていいんです。
むしろ、そうしたがむしゃらな姿勢が、自分のプロフィールとなり、強みとなり、自分のお客さんに共感してもらえる唯一無二の経験になっていくモノだと考えます。